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AMDA速報 イラク復興支援プロジェクト
 
イラク復興支援調査チーム帰国報告会見
 
 
 
2003年6月17日

 AMDAイラク復興支援調査のために公設国際貢献大学校と連携して、先月31日にイラクに派遣した谷合正明調整員と相原洋子看護師が16日、報告会見を行った。概要は以下のとおりである。

「イラク国内(バグダッド・バスラ・アマラ)において、国連や暫定統治機構などと協議した他、保健医療施設(計9ヶ所)、教育機関および農村地域等の視察を行った結果、現地ではイラク政府が存在していないことにより、ごみ収集や医薬品配布等の行政サービスが著しく機能低下しており、医療設備や衛生状態がかなり悪化している。

また、戦争による被害やその後の略奪により送電線や通信網が破壊されており、地域住民の生活にかなりの支障をきたしている。南部バスラ近郊の街では、川の水を浄化する浄水施設が建設途中で放置されており、地域住民は川の水を煮沸消毒することなくそのまま飲料水としていた。それにより生じる下痢などの消化器系の疾患患者が多く見られ、また、汚れた水を消毒するという予防策を講じていなかった。

今後AMDAとしては、水と衛生の問題を抱えるイラク南部地方において、浄水装置の設置や住民に対する衛生教育を行っていく方針である。また、イラク人からは、第二次大戦後の日本の復興を学びたい、と現在のイラクの状況と第二次大戦後の日本の状況を重ね合わせており、日本の復興支援に対する期待も垣間見えた。」

【写真上:爆撃を受けた建物(バスラ) 中:こども病院(バグダッド) 下:建設途中のまま放置された浄水施設(デイナ)】

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イラク復興支援調査チーム帰国報告会見
 
6月13日発表
日時 6月16日(月)13:00〜
場所 すこやか苑(岡山市楢津)4階 多目的ホール
報告者 谷合正明調整員・相原洋子看護師(予定)
受付 12:45〜13:00
 AMDAイラク復興支援調査のために公設国際貢献大学校と連携して、先月31日にイラクに派遣した谷合正明調整員と相原洋子看護師は明日14日夕刻に関西空港に到着する予定である。

 谷合正明調整員からの現地報告によれば、以下のとおりである。

1. イラク国内において、保健所を含む医療施設を合計9ヶ所の他、教育機関や農村地域等の視察も行ったが、イラク政府が機能していないため、各施設の機能は完全に麻痺している。
2. イラクには1991年の湾岸戦争による影響とこのたびのイラク戦争における影響を背景にした問題が混在しているといえる。
3. 改善すべき主な問題点は電気・水・教育・衛生問題である。  等

詳細につきましては、帰国報告会見にてご報告させていただきますので、ご高配の程よろしくお願いいたします。


 
イラク復興支援プロジェクト 2
 
2003年6月6日

 AMDAはイラク復興支援のため、公設国際貢献大学校と連携して、先月31日に谷合正明調整員および相原洋子看護師をイラクに派遣したが、両名は今月1日にヨルダン・アンマンに到着し3日にバグダッド入りした。

 バグダッド、アマラ、バスラの3ヶ所において、現地の国営総合病院や診療所を合計5ヶ所視察した谷合調整員の報告によれば、水道、電気といったライフラインは、破壊、略奪によって供給されておらず、医療施設にはほとんどマネジメント機能がないという。

 また、医療施設には医師や看護師はいるものの、給料は支払われておらず、医療従事者としてのモラルは低下している。地域住民らの衛生状態はかなり悪く、劣悪な衛生環境の中で、特に子どもの消化器系疾患が以前の5割増し程度に増えている模様。政府の医薬品等は管理機能が麻痺しているため、倉庫に備蓄されているままである。

 イラクはもともと医療水準は高かったが、湾岸戦争後は医療技術やモラルは低下し、今回うけた被害によって医療設備や医療従事者の技術・モラルの改善が早急に望まれる。

 谷合調整員らは昨日よりイラク南部の都市バスラに入り、医療関連を中心に調査をすすめていき、13日にアンマンを出発し日本時間14日に帰国予定である。


 
イラク復興支援プロジェクト 1
 
2003年5月30日

 このたびAMDAでは公設国際貢献大学校と連携して、イラク国内南部での復興支援を本格化させるために、下記の通り医療調査団をイラク国内に派遣することに決定した。南部の中心都市で被災規模の大きいバスラ及び近郊のイラン国境地域における医療復興支援を策定する。

 5月31日(土)、関西空港23:30発 エミレーツ航空317便で出発し、ヨルダンのアンマンから陸路で被災地に向かう。約2週間の滞在予定で、バグダッドでの関係諸機関と支援協議や、南部地域の診療所への調査及び支援や、現地カウンターパートとの連携を強化する。

谷合正明 公設国際貢献大学校上席研究員   岡山市在住
相原洋子 AMDA登録 看護師・保健師   明石市在住

 AMDAは、これまでイラン南部アフワーズ側からイラク人被災者に対する緊急救援を行っていたが、今後は、国境を挟んだイラク国内での復興支援にあたる。


 


 
 

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